実年齢より、若く見える人と、老けて見える人の違いは、テロメアにあるかもしれません。加齢とともに細胞分裂は起こり、そのたびに減少していくテロメアですが、近年の研究で伸ばすことができるということが、わかってきました。老けて見られ悩んでいるという方、若さを取り戻したいけど老化は仕方ないとあきらめている方も、まだあきらめるのは早いかもしれません。テロメアを増やすカギは心身の在り方です。
テロメアとは
テロメアとは細胞の中にある染色体の末端部分にある塩基配列の反復構造です。染色体の保護キャップのようなもので、細胞分裂が起きるたびに、DNAを完全な状態に保つ役割を担っています。細胞分裂が起きるたびにテロメアは短くなっていき、私たちは老化していきます。
限界まで達すると細胞分裂ができなくなりやがて寿命を迎えます。テロメアは加齢とともに短くなっていくわけですが、実はそれだけでなく、生活状況でも減少することが分かっています。実年齢より若く見えるか、老けて見えるかは生活状況や習慣によって起こるテロメアの減少速度に違いがあるということです。
加齢以外でテロメアの減少を加速させるもの
テロメアの減少を加速させ、実年齢より心身ともに老けさせるものは、主に酸化ストレスです。酸化ストレスは、酸化反応によって体にもたらされる有害な活性酸素によって細胞が傷つく現象です。
私たちは呼吸によって、体に取り入れた栄養素を燃やし、エネルギーに変換しています。酸素を体に取り入れること自体、酸化反応は起こっているので、酸化ストレスは常に起き、活性酸素は作られます。ですが、同じく抗酸化作用も働いているため、体に不要な活性酸素は除去できるようなっています。
この活性酸素と抗酸化作用のバランスが崩れると細胞は傷つき、修復しようと過度に分裂を繰り返します。そのためテロメアの減少速度も加速してしまうというわけです。つまり過度なストレスを生む生活習慣がテロメアの減少を加速さてしまうということです。
テロメアは伸ばすことができる
減ってしまったテロメアは生活習慣の改善で伸ばすことができます。もちろん私たちはいずれ死にますが、テロメアを伸ばして若々しく健康に老いていくことができるのです。そのカギを握るのがテロメラーゼの増加と過度なストレスをためないことです。
テロメラーゼはテロメアを保護するために、体から分泌される酵素です。マインドフルネス瞑想はストレス低減に効果があることで知られていますが、2010年に行われた研究では、瞑想参加者に著しいテロメラーゼの増加がみられたという結果も発表されています。
過度なストレスを生むものは、ネガティブな思考であり、ネガティブな思考にさせるものは、過度な食事、不眠、運動不足といったいかにも不健康な生活習慣です。ですので、マインドフルネス瞑想でポジティブな心を鍛え、適度な運動、バランスのとれた食事、十分な睡眠といった、当たり前ともいえる健康な習慣が若さを保つのです。
まとめ~若々しい人は細胞から若い~
「健康的な習慣ができていれば苦労しないよ」「運動も適度な食事も嫌いだから、もっと楽に若返る方法はないの」と考える方もおられるかもしれませんが、マインドフルネス瞑想は、そんな出来ないという思い込み事態も変え、行動せずにはいられないというポジティブな心と、出来ないことはないという自尊心を高めてくれます。つまり若々しい人は見た目や行動だけでなく、細胞から若いということです。さらに、若々しく自信満々に思考し行動すれば、細胞から若返ることが可能だということです。
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