不安のやっかいなところは、不安を取り除こうと考えれば考えるほど、目の前の不安が大きく思えてきて動けなくなることです。「なんとしないと取り返しがつかなくなる」このように考えても不安が過度になるとネガティブな結果しかイメージできなくなって結局動けなくなる、何をやっても自分はだめだと自己嫌悪に陥るという経験はないでしょうか。
こんな時の解決はアファメーションや引き寄せ、瞑想でポジティブなイメージや言葉も結構なのですが、これらの効果を最大限に発揮するなら運動が欠かせません。不安がいっぱいで動けなくなるのではなく、動かないことが不安を増大させるということです。気をそらすつもりで、まずはじっとしていないで動いてみましょう。気づかないうちに様々なメリットを手にしていることでしょう。
気をそらす
私たちは1日に6万回も思考すると言われています。ですが、マルチタスクは苦手な生き物です。結局考えようとして考えられることは一つだけなのです。ということは動かずにいて、ネガティブなことを考えないようにしても頭の中はネガティブな思考でいっぱいになるならば、身体を動かして余計なことを考えずに済むようにするのがてっとり早いということです。
研究によれば、不安障害の方にとって整理整頓や瞑想、グループで食事をするなども気晴らし効果はありますが、運動での抗不安効果はこれらよりも長続きすることが分かっています。また、当然体を動かせば、よりよい疲労感から、自然な眠りを促すことが出来ます。
不眠に悩まされたり、寝る前にネガティブな思考のループに陥ることも軽減されます。さらに、ポジティブなイメージやアファメーションを潜在意識に書き込むときは顕在意識が休み、潜在意識が優位になる眠る前が効果的とされています。
不安からくる体の症状を良いものに置き換える
不安やストレスからくる体の変化は闘争・逃走反応と呼ばれ、コルチゾールとアドレナリンの分泌によって体は状況に適応しようとします。交感神経が活発になり、心拍数、血圧の上昇や体の緊張などを引き起こします。有酸素運動を行うことでも同じように体は反応します。体の緊張と恐怖の記憶が強烈に結び付くと、同じような場面に遭遇、または想像、思い出しただけで、パニック症状が出たりします。
さらに、パニックになったらどうしようという不安から、恐怖の状況を何としてでも避けようとします。不安からくる体の反応を運動からくる同じような身体の変化に置き換えると、自分でコントロールできるものだと思えるようになります。恐怖という強烈に出来てしまったコントロールできない記憶を運動での新しい記憶に作り直すことで、不安やパニックは対処できるものだと脳に教え込んでいくということです。
まとめ~運動はアファメーションに必要な自己肯定感を高める~
運動はニューロンのつながりを増やし、より強力にします。いわば道路補強とバイパスを増やすようなものです。渋滞でもほかの道があるというのは柔軟な思考を鍛えられるということです。さらに損傷と回復のプロセスを経て、ストレス耐性は強化され、不安に対処するポジティブな心も鍛えられます。
めいっぱい動くことで、自己をコントロール出来ているのだという感覚や目に見える世界とのつながり、幸福感はより高まっていきます。めいっぱい動くからこそ、めいっぱい休むリラックスが生きてきますし、心からポジティブなイメージを描きやすくなり、瞑想やアファメーションといった引き寄せもより効果が表れやすくなるのです。
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