成功は自分の中にある

~成功は自分の中にある~
マインドフルネスは今この瞬間を生きるという私たちにとって最も理想的な生き方そのものです。瞑想や引き寄せ、成功哲学を科学的根拠と共に解説することで、スピリチュアル的なことは苦手という方も実践しやすくなっています。また、心身はつながっているという考えのもとに、食事、睡眠、運動、呼吸についても様々な健康法を紹介したいと思います。人生を好転させるキーワードは「思考が現実を作る」です。

2017年9月3日日曜日

ストレスを感じるとき体の中で何が起こっているのか



ストレスによって呼び起こされた、人間に備わった原始的な生存システムである闘争・逃走反応の基本原理は「今すぐ動け!」です。つまり、置かれた状況に立ち向かうために供給されるエネルギーは蓄えるものではなく、今すぐ使うためのものであり、使えば必要に応じた力を発揮し、使わなければあなたに牙をむいてしまうことになります。では、過度なストレスを感じたとき私たちの身体では、何が起こっているのでしょう。

ストレスによって体が興奮するメカニズム


脳の偏桃体が過度なストレスを感受すると、視床下部、下垂体を経て様々なホルモン分泌を司る副腎という内分泌器からアドレナリンを血液中に送り込みます。その結果、心拍数、血圧が上がり、呼吸が速くなります。

強いストレスを感じて身体が興奮状態になるのはそのためです。副腎にはアドレナリンのほかにコルチゾール(ストレスホルモン)を分泌する役割もあり、コルチゾールは筋肉中のたんぱく質をグルコース(ブドウ糖)に変える働きがあります。

また脳はエネルギーを蓄えておくことが出来ないので、脳に十分なグルコースを供給するために血液中に蓄えようとします。これらのプロセスハイペースで行われると、いわゆる慢性ストレスの状態になり、コルチゾールの働きによって蓄えられた余分なエネルギーは脂肪に変わり、高血糖症や成長ホルモンの抑制など、様々な弊害を招きます。


置かれた状況を乗り切るために働く生存システム


アドレナリンが分泌されると、置かれた状況に備えて、集中力が高まり、心拍と血圧が上昇します。また、酸素を大量に取り入れるために気管支が広まり、筋肉の張力が上昇し瞬時に動けるようになります。

さらに皮膚の血管は収縮し傷つけられても出血しにくくなると同時にエンドルフィンの分泌によって痛みを感じにくくなります。闘争・逃走反応によって呼び起こされた働きでは、消化系は遮断され、食べるための機能は後回しにされ、唾液の分泌も止まります。

例えば大勢の前でスピーチするといった、緊張状態のとき胸がどきどきして呼吸は荒くなり、口はカラカラになるのは本来置かれた状況を乗り切るために備わった生存システムが作動しているものなのです。

また交通事故に巻き込まれたり、パニック状態に陥ったときには感じなかったけれど、落ち着いてみると大きなケガしていたというのもエンドルフィンの分泌で痛みを感じにくくなっているからということです。


使わないエネルギーを蓄えることが「ストレス」の悪いイメージ生む


過度なストレスによって呼び起こされる人間の生存システムの働きは、今まさに置かれた状況に立ち向かうために、または、逃げるために必要なエネルギーを供給し対応できるように万全の状態を作るものです。

ですが現代で言われる「ストレス」は解消、発散するもので、出来ればなくしたいし、抱えたくないものといったマイナスなものになっています。狩猟民族時代であれば、闘うために、逃げるために、そのエネルギーを消費することで、さらにストレスに対して強くなっていたわけですが、現代に生きる私たちは日常生活において命の危険にさらされることは極めて少なくなったと言えます。

そんな中でネガティブ、マイナスなイメージでストレス反応を起こすということは、身体は生存に備えているのに使うことがなく、余分なエネルギーを抱え込んでいるという状況に陥り、心身に不調をきたすというわけです。この矛盾こそがストレスに悪いイメージがついている原因ではないでしょうか。


まとめ~動いてエネルギーを使うことがいちばんのストレス解消~


ストレスそのものが心身に影響を及ぼしているわけではなく、過度なストレスを感じたことで働く体の機能を使いきれていないことが、不調の原因というわけです。ストレスによって供給されたエネルギーは溜めるものではなく、その都度、状況を乗り切るために使うべきものであり、動くことが一番のストレス解消になり、動くことでさらに耐性は鍛えられ強化されるものなのです。

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