啓発本を読んで「自分も変わりたい、明日から変わるぞ、いや、今日から変わるんだ」と意気込んだものの何だかやる気が出ないということに心当たりのある方は多いのではないでしょうか。かんたんに出来るダイエット、お金の貯め方、自分を変える方法など、様々な成功法に関する実践書が出回っていますが、結局続かないのはなぜでしょう。それには潜在意識の働きが関係しています。
潜在意識は膨大なデータバンク
私たちの意識には顕在意識と潜在意識という2つの意識領域があります。見たり聞いたり、味わったり、思考したり、感情が湧くといった、私たちが通常私自身と思っているのは顕在意識の部分で起こっていることです。
その顕在意識で体験しているすべての情報が蓄積されているのが、潜在意識の領域になります。潜在意識の働きは無意識に行っている呼吸や各器官の制御、生命活動にかかわる活動をはじめ、習慣やクセ、考え方など「基本的な私」の活動を維持しているのです。
潜在意識はあなたを危険から守っている
潜在意識が最も優先する役割は、あなたが安全に生命活動を行うことにあります。例えばあなたが、ストレスを感じれば、ストレスに対応するためにストレスホルモンを分泌しますし、緊張状態にあるときは、危険信号として呼吸が荒くなるといったことです。
また生命に危険を感じれば、パニックを引き起こしたりもします。危機一髪の状況で思いもよらない力を発揮して危険を回避するといった、いわゆる「火事場のばか力」というのも潜在意識の働きによるものです。このようにあなたが安全に暮らしていくために重要な役割を担っているのです。
潜在意識は変化を望まない
潜在意識には良い悪いという判断がありません。とにかくあなたが安全に暮らすということが、最優先事項です。あなたを危険から身を守るというのは、身の危険だけではありません。実は行動習慣、クセや考え方、感じ方にも影響しているのです。
あなたが自分を変えたいと奮起しても、もっと毎日に刺激が欲しいと思っても、やめたい習慣を改善しようとしても潜在意識は危険と判断します。つまり、潜在意識にとって危険とは変化そのものなのです。
ですからいくらあなたが変わろうと思っても変われないのは、変化という危険な行為や考え方から、いつも通り変化のない安全な日常へと戻されてしまうということです。
まとめ~大きな望みでも行動は小さく~
変われない自分を変えるためには、小さな変化を習慣にしていくことしかありません。大きな変化は大きな反発によって元の戻されてしまいます。ですから、いくら大きな変化を望もうとも、行動自体は、抵抗の少ない小さな変化が効果的だということです。
少しずつ変化を習慣にしていくことで、潜在意識はそれが当たり前とに認識し、変化すること自体が安全と判断します。望む未来がどんなに大きくても構いません。潜在意識は変化への感覚、実感、喜びや楽しみまでも蓄積しパターン化します。
ですから大切なのは、それに向かって少しずつ変わっているんだという感覚や実感、ほんの少しの変化を楽しむ気持ちです。
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